国際ロータリー 第2740地区  第8グループ 諫早市内5クラブがあり、諫早西RCの他、諫早RC、諫早北RC、諫早多良見RC、諫早南RCがあります。

テーマ「どうしたらいいの、お父さん?」

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テーマ「どうしたらいいの、お父さん?」

 一月は、幸せな人生を過ごす為にはどうしたらいいかと言うテーマでお話させていただきました。しかし人生には必ず終わりが来るものです。自分の死後も愛する妻や子供たちが幸せになる方法も考えなければなりません。

 私の仕事は御存知のように司法書士です。司法書士というと、以前は、宅地を買ったときの移転登記に始まり、新築の家の保存登記、そして銀行からの住宅ローンの抵当権登記が主な業務でした。しかしここ10年大きく内容が変わってきました。それは高齢化社会による相続登記です。高齢者の死亡に伴い相続手続が以前に比べたらスムーズに行かなくなっています。それについてお話してみたいと思います。

ある事業主の突然の死!
 小さな事業を営んでいた80歳になる父が、ある朝突然に亡くなりました。家族は大慌てで、通夜、葬儀と慌ただしく過ぎていき、悲しむ暇もありませんでした。四十九日が来て忌明け法要に家族が集まり、一段落付いたと思われたその時、遠方に嫁にいった末娘から突然、遺産相続の話が切り出されました。

 「お母さん、私には幾らもらえると?まだ大学にいっている子供が2人もいるとよ。その分多くお金を貰わんば!」、
父と一緒に事業を営んでいた長男は「なんば言いよっとね、借金もまだいっぱい残っとるとよ!」、長男の嫁も鬼のような顔で座っています。
その横で昨年病気で亡くなった二男の嫁が未だ小さい子供たちと一緒に泣いていました。そして話は夜中まで続き、最後にはお互いに罵詈雑言の罵り遭いになっていました。

どうしたらいいの、お父さん?
 世の中で、相続をめぐり親族間で争いの起こることが少なくありません。しかも、今まで仲の良かった者が、相続を巡って骨肉の争いを起こすことほど、悲しいことはありません。

 おばあちゃんは、涙しながら仏壇の中の、おじいちゃんの手紙を見つけ、読みました。「そこには、一言、兄弟なかよく、おばあちゃんを助けていって下さい」と一言書いてあるだけでした。
おばあちゃんは「どうしたらいいの、お父さん?」と仏壇の前で呟くのでした。後では、兄弟げんかが続いていて、何時終わるかも判りませんでした。

法律は万能か?
 民法では、相続人の相続分を定めています。これにしたがって分けることになりますが、抽象的に相続分の割合を定めているだけなので、遺産の分割を具体的に決めるためには、相続人全員で協議をして決める必要があります。

 しかし、誰でも、少しでも余分に、少しでもよいものを取りたいのが人情なので、話し合いでまとめるのは容易なことではありません。争いが深刻化して解決が困難になる例が後を絶ちません。
ここで「どうしたら良かったの、お父さん」という話の続きは来週にして見たいと思います。つづく

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