国際ロータリー 第2740地区  第8グループ 諫早市内5クラブがあり、諫早西RCの他、諫早RC、諫早北RC、諫早多良見RC、諫早南RCがあります。

テーマ「決議23-34制定の経緯」

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テーマ「決議23-34制定の経緯」

 1905年に誕生したロータリーは、1920年代になると、社会的な奉仕活動が、ロータリー運動の中で多く現れるようになり、地域の各クラブは競って身体障害児対策に取り組むようになります。ロータリーの歴史の写真などによく出ている義足の写真です。
 そしてロータリークラブは身体障害児対策を全面的に後援して、全国組織にまで発展させました。
 しかしこれらの社会奉仕活動は大きな資金とマンバワーを必要とするために、奉仕活動の実践をめぐって熾烈な論争が起こりました。

 ロータリー運動を「奉仕の心の形成」として捉えた理論派は、ロータリークラブの使命は、ロータリアンに「奉仕の心」を形成させることであり、ロータリアン個人個人が奉仕の心を持って、自分の職場や地域社会の人々の幸せを考えながら、職業人としての生活を歩むことであると考えました。
すなわち、クラブ例会で会得した高いモラルに基づく「奉仕の心」で事業を行い、その考えを業界全体に広げていくことが、全ての人々に幸せをもたらし、それが地域社会の人々への奉仕につながることを確信していたのです。
 もし、職業奉仕以外の分野で、奉仕に関する社会的ニーズがあれば、夫々の会員が個人の奉仕活動として実施するか、自分が属している職域や地域社会の団体活動として実施すればよいのであって、クラブはあくまでも、どのような社会的ニーズがあるのかを提唱するだけに止めるべきであり、社会奉仕の実践は、ロータリークラブが実施母体になるのではなく、そのニーズを世に訴え、それに対処する運動が盛り上がるようにすべきである。
 どうしても、地域社会に何かしたいのなら、職業上得られたProfits すなわち『もうけ』から個人的に行ったらよい、という考え方でした。 

 これに対して、「奉仕活動の実践」に重きをおく実践派は、現実に身体障害者や貧困などの深刻な社会問題が山積みし、これまでにロータリークラブが実施した社会奉仕活動が実効をあげていることを根拠に、理論派とことごとく対立しました。
実践派から見れば、奉仕の機会を見出して、それを実践することこそロータリー運動の真髄であり、単に、奉仕の心を説き奉仕の提唱に止まる理論派の態度は、責任回避としか写らなかったのです。
 「奉仕の心」の理論派と「奉仕の実践」の実践派の論争は、個人奉仕と団体奉仕、さらに金銭的奉仕の是非にまで発展し、綱領から社会奉仕の項目を外せという極論まで飛び出すほどに、激しい対立が続きました。
 
 1922年、RI理事会は、各クラブより共同提案を受けて、決議22-17を採択して、身体障害児に対する対策を奨励しました。しかし、この決議の直後に開催された理事会では、身体障害児救済の事業に狂奔することを戒める決定をするなど、理事会の態度は二転三転していました。

そのような状態の中、1923年のセントルイス大会において「決議23-8障害児並びにその救助活動に従事する国際的組織を支援とする障害児救済に関する方針採択の件」という、とんでもない決議を提案する姿勢を示しました。
その内容は、積極的に身体障害児対策を奨励する為に、国際身体障害児協会の仕事をロータリーが代行し、その費用を援助する為に、RIが年間1ドルの特別人頭分担金を徴収することを定めようとしたものでした。
もしも、これが決議されれば、理論派の反対はもちろん、クラブの自治権の問題までもが加わって、収拾がつかない状態になるのは必至でした。
これに反対したシカゴクラブの会長たちは、RIが奉仕活動の実践をクラブに強要することを禁止する決議23-29を提案するという反対キャンペーンによってセントルイス大会の代議員たちを説得しました。
その混乱を避けるために、決議23-8と決議23-29の双方を撤回する代わりにこの決議23-34を提案するという高等戦術によって、この論争に終止符が打たれることになりました。決議委員長の指名を受けたウィル・メーニァは4人の委員と共に決議23-34を書き上げ、この1,000語からなる決議は直ちに大会で皆に披露され、一言の訂正もなく採択されました。

この決議23-34は、理論派の主張と実践派の主張をうまく取り入れた折衷案でした。以上のことを理解すれば、なぜこのような決議があるのか理解しやすいと思います。以上で会長の時間をおわります。

『決議23-34の内容の簡単な説明』
この決議23-34はロータリーの綱領に基づく全ての実践活動に対する指針であると同時に、ロータリーの二つの奉仕理念をロータリー哲学として確定したドキュメントです。
この哲学は Service above self という奉仕哲学であり、He Profits most who serve best という実践理論の原則に基づくものです。

第一条 ロータリーの奉仕理念の明確な定義
第二条 ロータリークラブの役割
第三条 RIの役割
第四条 ロータリー運動について
第五条 クラブ自治権
第六条 社会奉仕実践の指針

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